・5月28日 ヴィトリアへ
 昨日バスク州の州都ヴィトリアに行くことを考えバス ステーションで時刻表をもらった。そしてヴィトリア行きを決めた。今回の旅は本当によく動くと自分自身感心している。
 早めに起きて7時40分に出発した。サンセバスチャン8時15分発(バス会社PESA)に乗る。
 ヴィトリアはビルバオとサンセバスチャンとを底辺とする三角形の頂点に位置した内陸部にある。エルゴイバル、オナティの山間部を通過し70分でヴィトリアに到着した。
 ヴィトリアは初めての訪問で詳しい事は何も知らない。
 バスステーションには観光案内所は見当たらない。何も解らないまま歩き始めた。カフェテリアを発見しオレンジ生ジュースを頼む。
{生ジュースとはオレンジを目の前でジューサーにかけるものである。}
 パイス・バスコのガイドブックを手にパルテ・ビエハ(旧市街)の入口を探し当てた。

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人通りの少ない公園から頂上に教会の塔の見える方向に向かい歩き始めた。とある教会をスケッチするには最高の場所を見つけた。長椅子もありスケッチをした。その帰途バスステーションとフランス通りの場所を問合せながら歩く。
 すると若者が向側から走って来て私の傍を通り角を曲がって姿を消した。その後すぐ少し年配の男性が携帯電話をかけながら追って行く。立ち止まって見守る人に「あれは泥棒か」と聞くとそうだと答えた。
 午後2時にバスでサンセバスチャンに帰って来た。
中華料理店北京で昼食をとり、オ―ナに明日からデバに行き31日は日本に帰るから奥方に宜しくと別れを告げた。
 一度部屋に帰った。今晩のセナの後イケルの車でデバに向かう。
そのためスーツケースの荷をまとめておく必要がある。
 午後8時半に家を出てグロス地区の空手の先生のジムに向かう。
 約束は9時であった。
 空手の先生は奥さんの運転するマツダのオープンカーに乗って現れた。3年前我が家を訪れたナッチとミケルが来た。イケルはリオハに用事が出来て遅れてくると電話があった。パルテ ビエハのレストランを予約していると聞き4人で歩く。
空手の先生は61歳になると言う。もろもろのことから70歳までは仕事をすると話される。そして日産フェアーレディZの新車を買った。スペインでメンテナンスが出来るのはマドリッドバルセロナなど大都市に限られているらしい。
 運よくイケルとはマグドナルドの前で落ち合い5人となった。
街は土曜日の夜でしかもサッカーの欧州チャンピオンを決定するバルセロナマンチェスターの試合がある日でいつもよりいっそうの賑わいを見せていた。
 レストランは地下にあり室内は外観より立派に見えエレガントに映る。肉料理で行くか魚料理で行くかゲストの私に聞く。魚料理と答えた。エビやイカカニの甲殻魚介類に決まった。
ワインは白ではなく赤となりしかも氷に冷やされていた。
魚には白ワイン、氷で冷やすのは白のみで赤ワインは香りを殺さないためと聞いていたが。
ナッチとミケルは40歳と37歳と若い。
 日本に来たとき1カ月で100万円を使って豪遊したと聞く。
広島にも我が家にも来た。今日のセナはその時のお礼だと言う。
2人とも会社を経営している。ミケルは2人の子供を持つが結婚はしていない。何故と聞くと新鮮で良い新しい形と言う。ナッチはシャイで母親がいるので嫁は必要ないらしい。
 とに角よく飲みよく食べた。聞こえくる勘定は5人で約400 €。
 私がペンションに払った10日分より多い。その上私は1文も払わない。それで良いのだろうか。
 レストランを出る頃、すでに欧州チャンピオン決定戦は終了して3対1でバルセロナが勝ったと巷で話に花が咲く。
 かなり酔いがまわり早く帰りたい気持ちであるがもう1軒と比較的落ち着いたディスコテカに寄った。殆んど中年客でテーブルを囲み座って話をしている。ブルースを踊るカップル超しに港の灯りが見える。
 空手の先生も久しぶりの日本語で酔いがまわっておられた。先生を送った後でイケルは私の部屋の荷物を引取りデバに向かった。デバ到着は朝3時過ぎ。